楽譜公開:カノン調八木節 金管四重奏

「カノン調八木節」のアレンジ楽譜を公開しました。「カノン調八木節」は八木節のメロディーによるカノン。ホルンの三声部とチューバによる四声の合奏です。楽譜はデジタル音楽出版のMusic Bellsのウェブサイトにあります。そちらに簡単な説明を載せていますのでご参照ください。演奏サンプルは下の埋め込みプレーヤーで試聴できます。

 

 以下は、曲の構成についての補足説明です。まず、八木節本来の前奏はありません。その代りに置いた短い4小節の前奏の途中(第2小節)からトランペットが最初の「ハァー」の部分を始めます。次の「チョイと出ました三角野郎が」(第5小節)から、第一ホルンが「ハァー」をとばして2倍の音価で模倣を始めます。音源サンプルではゲシュトップト奏法です。次いで第二ホルンの「ハァー」がはじまると、第一ホルンはオクターブ上に移動します。第二ホルンは半拍遅れの、オクターブ下での模倣です。八木節は似た旋律が反復されるので、半拍遅れの第二ホルンは先行するトランペットのエコーのように響きます。その第二ホルンの「四角四面の」のあたりから、チューバが2オクターブ下で模倣を始めます。4つの声部によるカノンがしばらく続いた後、トランペットが最初に八木節を歌い終えて、第21小節から自由旋律になります。次いで第二ホルン、チューバの順に歌い終えて、それぞれ自由旋律になります。第二ホルンが歌い終えた直後(第28小節)に第一ホルンは通常奏法に戻り、そして一番最後にやさしくゆったりと歌い上げて、曲の終結になります。